弦楽器とは
弦楽器とは、弦を張った楽器の総称のこと。
弦に何らかの刺激を与えることによって得られる弦の振動を音源とし、その振動を増幅する共鳴胴や共鳴板などの装置を備えており、弓奏法(擦弦楽器)、撥弦楽器、鍵盤楽器などがあります。
西洋音楽や日本音楽など様々な音楽に用いられており、その音色や表現力は多彩で色々な音楽を演奏することが可能。
その豊かな音色と表現力は、音楽の世界に欠かせない存在とも言えます。
また、弦楽器は一人で演奏するだけでなく、他の楽器と合わせてアンサンブルやオーケストラを組むこともでき、古典音楽からポップスまで幅広いジャンルに対応できる柔軟性も持っています。
音楽の奥深さや美しさを感じるだけでなく、心身の健康や創造力にも良い影響を与える弦楽器は、音楽の魅力を最大限に引き出す素晴らしい楽器です。
弦楽器の種類
撥弦楽器
ギター
弦を弾いて音を出す撥弦楽器の一種。
ギターには、アコースティックギター、エレキギター、クラシックギターなど、さまざまな種類があります。
単独で演奏することもできますが、バンドやオーケストラなどの他の楽器と合わせて演奏することも多く、ポップスやロック、ジャズ、クラシックなど、幅広いジャンルの音楽に用いられています。
ギター本体に使用する材質により音色が変わり、使用する弦によっても音色が変わります。
音色や奏法によって、さまざまな表現が可能な魅力的な楽器です。
ウクレレ
ウクレレとは、ハワイで発展した小型の弦楽器です。
ポルトガルからの移民が持ち込んだマシェーテという楽器を改良したもので、ハワイ語で「飛び跳ねるノミ」という意味があり、ポルトガルから渡ってきた楽器を広めた男、エドワード・パーヴィスの身体が小さく動きの早いことから(演奏者の指が素早く動く様子や、小さな楽器の愛称から来ているとも言われています。)つけられたハワイ語のニックネームに由来すると言われています。
ウクレレにはソプラノ、コンサート、テナー、バリトンなどのサイズがあり、一般に4本のナイロン弦を持ちます。
ハワイアンミュージックだけでなく、ジャズやポップスなど様々なジャンルで演奏されており、弦が柔らかくコードも簡単に押さえられるので、初心者でも楽しく演奏することができます。
ハープ
ハープとは、弦を弾いて音を出す撥弦楽器の一種。
古代から存在し、様々な文化や地域で使われ、起源は、紀元前3000年ごろのメソポタミアやエジプトにさかのぼると言われています。
ハープの形や大きさは時代や場所によって異なりますが、一般的には三角形の枠に張られた通常47本の弦と、それらを調律するためのペダルやレバーを持っています。
ソロや合奏、オーケストラなどで演奏され、透明感のある美しい響きと豊かな表現力が魅了魅力です。
その他の弦楽器
- バンジョー
- マンドリン
- リュート
和の弦楽器
- 琴
- 三味線
- 琵琶
弓奏法(擦弦楽器)
ヴァイオリン
擦弦楽器(さつげんがっき)の一種。
ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、日本の胡弓、モンゴルの馬頭琴など、弓で弦をこすって音を鳴らす楽器のこと。
ヴァイオリンは、小さな楽器ですが微妙な弓のタッチによる『繊細さ』を引き出せる楽器でもあり、弦楽器の中でももっとも明るく華やかな音色を持っています。
オーケストラでも主要なメロディーを演奏することが多く、中心的な役割を担います。
チェロ
チェロとは、ヴァイオリンをひと回り大きくしたような弦楽器の一種で、ヴァイオリンやビオラよりも低い音域を持つ楽器です。
ヴァイオリンは、顎に挟んで演奏するのに対し、チェロは、エンドピンという楽器を支える棒が付いており、エンドピンを床に立て、膝に挟んで演奏をします。
チェロの音色は、人間の声に近く(男性の声のような中低音)深く温かい優雅な響きが特徴です。
鍵盤楽器
ピアノ
ピアノは、鍵盤楽器の一種で、音を発するために細長いハンマーが弦に叩きつけられることで音を発します。
広く愛される楽器の一つで、音の表現力が豊かで、演奏できる音域も広く、様々なジャンルの音楽に使用され『楽器の王様』と呼ばれます。
鍵盤楽器の一種ですが、230本前後の弦を持ち、ハンマーを弦に叩きつけ音を発するため、弦楽器に含まれます。
その他の鍵盤楽器
- オルガン
- 電子ピアノ(デジタルピアノ)
- シンセサイザー
- アコーディオン
- 鍵盤ハーモニカ
変わった弦楽器たち
世界にはまだまだ色々な弦楽器が存在します。
様々なカタチ、音色、世の中にはあまり知られていないような楽器がたくさんあります。
その中の一部ですが、変わった弦楽器をご紹介します。
二胡
中国の弦楽器の一種。
竹製の筒に二本の弦を張り、馬の尾毛で作った弓で弾き、人の声に似ており、悲しみや喜びなどの感情を表現するのに適しています。
中国の伝統音楽やオペラに欠かせない楽器であり、近年ではポップスやジャズなどの西洋音楽にも用いられています。
シタール
北インドの弦楽器で、民族楽器の一種であり、サンスクリット語で「七弦のヴィーナ」という意味のsaptatantri veenaから派生した言葉です。
シタールは、カボチャやユウガオの実で作られた胴と、金属製のフレットと弦がついた長い棹からなり、20本以上の弦を持ち、金属製の指輪で爪弾く楽器です。
音色は響きが豊かで、伝統的なインド古典音楽やポピュラー音楽に用いられ、ビートルズやローリング・ストーンズなどのロックバンドにも影響を与えました。
コラ
西アフリカの伝統的な弦楽器。
瓢箪の半分に牛の皮を被せて作られた共鳴胴に21本のナイロン弦を張った楽器で、リュート型の楽器で、ハープや琴のような美しい音色を奏でます。
コラは、700年もの伝統を持つマンデ族の音楽継承者グリオ(伝統的語り部)の弾き語りに使わる楽器で、歴史や文化を音楽に乗せて伝える役割を果たしてきました。
現在でも、セネガルやガンビアをはじめとする西アフリカの国々で300年以上も愛されている民族楽器です。
\ 最後に /
今回は、弦楽器についてお話をしました。
世界には、私達の知らない変わった弦楽器もたくさんありますね。
また、カタチは変わってはいますが、古くより愛されているのも弦楽器の魅力と言えます。
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