神戸市灘区でピアノ・ウクレレ・ヴァイオリン・ボーカルレッスンをしている、なだ音楽サロンです。
今回は、ヴァイオリンの魅力についてお話をしていきます。
是非、ヴァイオリンの世界をご堪能ください。
ヴァイオリンとは
擦弦楽器(さつげんがっき)の一種。
ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、日本の胡弓、モンゴルの馬頭琴など、弓で弦をこすって音を鳴らす楽器のこと。
ヴァイオリンは、小さな楽器ですが微妙な弓のタッチによる『繊細さ』を引き出せる楽器でもあり、弦楽器の中でももっとも明るく華やかな音色を持っています。
オーケストラでも主要なメロディーを演奏することが多く、中心的な役割を担います。
なぜヴァイオリンは鳴るの?
弦と弓の摩擦による振動が駒を通って表板や裏板に伝わり、空洞のボディが共鳴して独特の豊かで華やかな音が生まれます。
弓毛には昔から馬のしっぽが使われており、演奏時には、松脂を塗りしっかりと弦をこすれるようにして音を出します。
昔から馬のしっぽを使う理由として、馬の尾は目に見えない小さな起伏があります。
その起伏が弓と弦の摩擦効果を高めて、ヴァイオリン属特有の音色を生み出してくれるのです。
ヴァイオリンの歴史
ヴァイオリンの起源は16世紀イタリアで、ルネサンス期の弦楽器の発展に関連して生まれました。
最初のヴァイオリンは、ビオラ・ダ・ガンバといった大型の弦楽器から派生し、結果的に現代の四弦の形態になりました。
初期のヴァイオリン製作者の中で最も有名な人物は、アンドレア・アマティと呼ばれるイタリアの製作者です。彼はフィレンツェで生まれ、後にクレモナと呼ばれる場所でヴァイオリン製作を学び、1560年代には独自の工房を開きました。アマティ家は、次の世代に渡ってヴァイオリン製作を続け、ストラディヴァリやジュゼッペ・グァルネリといった有名な製作者に影響を与えました。
18世紀には、ヴァイオリンはバロック音楽の時代に多用されるようになり、その後、古典派の時代には、ヴァイオリンは重要なオーケストラ楽器となりました。
19世紀後半になると、ヴァイオリンはヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンが主役の室内楽曲など、演奏家にとって重要な楽器となりました。この期間には、有名なヴァイオリニストとしてパガニーニ、ヴィエニャフスキ、サラサーテといった人物が現れ、今もなお時代を超えて多くの演奏家に愛用されています。
ヴァイオリンの種類
ヴァイオリンといえば、楽器を顎と肩で挟み弓を使って弾く楽器のことですが、ビオラ、チェロ、コントラバスも同じヴァイオリンの仲間です。
ヴァイオリン弦の種類
ヴァイオリンの弦には種類があり、大きくわけると3つに分類されます。
- ガット弦
- スチール弦
- ナイロン弦
それぞれ音色や特徴の違いがあるため、自分に合った扱いやすい弦を選択することをオススメします。
また、ヴァイオリンのボディはメイプルで作られているものが多いです。
木材の種類については、こちらの記事を参照してください。
ヴァイオリン弓の種類
ヴァイオリンの素敵な音色を左右するのが弓です。
一説によると、ヴァイオリン音は80%が弓によるものだとも言われるほど。
弓を構成する棹(スティック)と弓毛についてお話しします。
棹(スティック)の素材
▶フェルナンブコ材
硬質でありながらしなやかで湿気に強く最も弓に最適な素材。
絶滅危惧材に指定されており生産が減っています。
▶ブラジルウッド材
低価格で強度はフェルナンブコ材に劣ります。
弓の反りが長続きしない材料です。
▶カーボン材
しなやかさはフェルナンブコ材に劣るが軽くて丈夫で管理がしやすい新素材。
生産量が減っているフェルナンブコ材に変わり制作され、音の立ち上がりも優れます。
弓毛の素材
弓に用いられる弓毛は、馬のしっぽの毛を脱色したもの。
弓1本あたり150~200本程度を使用し、主に、モンゴル、イタリア、カナダ、シベリアなどの馬毛が使われます。
▶モンゴル産
もっとも多く使われているタイプ。
モンゴル産の馬毛は、小さく細かいため、毛と弦の摩擦が強い反面、音はそれほど大きくありません。
価格も比較的リーズナブルです。
▶イタリア産
徹底した餌の管理による放牧馬から採取されるため、弾力性に富み、なめらかで強い引っかかりと大きい音量が
特徴です。オーケストラのコンチェルトを演奏するプロ奏者が多く愛用しています。
▶カナダ産
モンゴル産よりも太く強い毛質なため、弦との摩擦も少ない音色です。
繊細な表現に長けており、クリアな音質が特徴です。
▶シベリア産
毛質はカナダ産よりも細かく高品質。
毛質が細く強いアタックに弱く切れやすいため、扱いも難しい。
丁寧かつ繊細な演奏が要求される室内音楽の演奏家に多く好まれます。
ヴァイオリンの魅力
繊細な音色を自ら演奏することができる点や、小さな音から大きな音まで、音の強弱が自由自在な点などが挙げられます。
たった400g程度しかなく、ピアノのように鍵盤もなく、ギターのようなフレットもありません。
ごく簡単な構造でありながら、音域も広く、長く音を続けることができ、音階や音程に拘束されることもなく、美しいビブラートを自由自在に表現することが可能です。
また、演奏している姿が美しいという点も魅力のひとつです。ヴァイオリンの演奏は、演奏者が楽器を自身の身体に近づけ、全身を使って演奏するため、その様子が美しいとされています。
さらに、ヴァイオリンの学習には多くの精神力が必要とされるため、音楽を通じて心を鍛えることができるという魅力もあります。練習を重ねながら、音楽の表現力や技術的な能力を向上させることで、自己成長を感じることができるでしょう。
なだ音楽サロンでは、マンツーマンでレッスンをしております。
講師の宮崎裕梨 先生は、5歳よりヴァイオリンを始め、自身のソロ、ユニットのみならずアーティストのサポート、レコーディング等も行う先生です。
気になる方は、是非ご連絡ください。
お待ちしております。